ハクビシンの足跡を畑で見分ける方法!見つけた時の対策は?

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もはや在来種と言っても良いほどに、日本の環境に適応しているハクビシン。

土地の開発や天候不順などにより、人里におりてきて畑や家屋を荒らす例が多数報告されています。

しかしハクビシンは簡単に捕まえたり駆除できません。

つまり「見つけても、すぐにはどうすることもできない」のです!

じゃあ見つける前に何とかしちゃいましょう!

 

 

今回は、形や大きさが似ていて、駆除対象になっているアライグマと比較しながら、ハクビシンの足跡を畑で見分ける方法、見つけた時の対策、または寄り付かなくなる方法を考えてみたいと思います。

 

 

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ハクビシンによる被害とは?

害獣(がいじゅう)とは、人間活動に害をもたらす哺乳類に属する動物一般をさす言葉である(Wikipediaより)という事で、いわゆる野生の動物はほぼ害獣にあたると言ってしまっても過言ではありません。

在来種ではタヌキやクマ、外来種だとアライグマなどが挙げられますが、ハクビシンもアライグマと同じく、外来種の害獣の一種になります。

具体的にどのような害をもたらすのかというと、やはり一番の被害は農作物への被害(食害)ではないでしょうか。

タヌキやアライグマと違って、ハクビシンは木の上で生活をしています。

このことから、得意の木登りでミカンやバナナ、モモやブドウなども簡単に食べてしまいます。

そして、地上で栽培する野菜もハクビシンは大好き。

よってハクビシンによる畑などの農作物への被害は年々増えており、東京都では平成15年頃から増え始め、令和2年には急激に増加していることがわかっています。

その数はアライグマよりもはるかに多く、理由としては、ハクビシンが日本で見られるようになったのは1920年代頃からで、1960年代頃から見られるようなったアライグマより早くに日本に定着したからではないかと思われます。

諸説ありますが、ハクビシンはペットとしてではなく毛皮などのための産業動物として輸入されてきたものが繁殖したのではないかと言われています。

だとしたら単にペットとして日本にやってきたアライグマよりその数は多かったのではないでしょうか。

他にも江戸時代にハクビシンがいたかもしれないという説もあり、明確な原因がわかっていません。

そもそも在来種なのではないかという議論もあったほど、はるか昔からハクビシンは日本に定着していたようです。

このことから、農作物への被害は自ずとハクビシンの方がデータが多いのもうなずけます。

 

 

ハクビシンの足跡を畑で見分ける方法は?

では、いま目の前に広がる畑に何か動物がいるとして、それがハクビシンなのか、それ以外の動物なのか、判断できるでしょうか?

いずれにしろ害獣なら駆除すればいいじゃないかと思われるでしょうが、駆除対象のアライグマと違ってハクビシンは害獣と言われながらも、法律により許可がないと保護すらできません。

むやみに駆除するなんてもってのほか。

そのため、きちんと見分ける知識が必要になります。

ここでは、同じ外来種で間違えやすいアライグマとの見分け方を足跡、容姿、大きさの順にご紹介します。

 

足跡

アライグマの足跡は、前足の長さは5~6センチメートルくらいで、肉球と指がつながった、人の手のひらのような形が特徴で、その先に小さな爪の跡が残ります。

後ろ足の足跡は前足に比べて長く、6~8センチメートルあります。

ハクビシンの足跡は、前足の長さは5センチメートルくらいですが、後ろ足は10センチメートルとサイズが大きく違うので、前後の足跡が全然違うものが見つかったら、それはハクビシンだと判断できる材料になります。

肉球は手のひらと指が離れていて、どちらも丸みをおびています。

そしてアライグマ同様、小さな爪の跡が残ることがあります。

 

形、容姿

灰褐色の体に対して白・黒まざった派手な模様のある顔。

これは両者に共通している特徴です。

アライグマの顔にはタヌキやパンダのような、黒っぽい大きな模様が目の周りにあります。

また、鼻筋も目の周りと同じような色の筋が見られる個体が多いです。

対してハクビシンは漢字で「白鼻芯」と書く通り、額から鼻先にかけて真っ白な筋模様がハッキリと見られるのが最大の特徴と言えます。

そしてアライグマの鼻が真っ黒なのに対し、ハクビシンの鼻はピンクで小さく、先細りの口周りになっています。

決定的な違いは「尾」にもあります。

アライグマの尾は縞模様で丸々としていますが、タヌキの尾も縞模様だと思われがちですが、タヌキの尾には縞模様がありません。

アライグマとの見分け方の一つになります。

ハクビシンの尾は胴体と同じくらいの長さがあり、先に行くにつれて細く黒っぽくなっています。

全体の見た目として、アライグマは丸々していて、ハクビシンは細長いイメージがあります。

 

大きさ

アライグマの体長(鼻先から尾の付け根までの長さ)は40~60センチメートル。

尾長20~40センチメートル。

体重4~10キログラム。

飼育下では20キロを超えることもあるそうです。

ハクビシンの体長は50~80センチメートル。

尾長40~60センチメートル。

体重3~4キログラム。

大きいもので10キロを超えるものもいます。

見た目はハクビシンの方が大きいけれど、体重はアライグマの方が重いようですね。

 

 

ハクビシンを畑で見つけた時の対策は?

確実にハクビシンを見つける方法というのはありませんが、夜行性なので日中より夜間の方が見つけられる可能性は高いでしょう。

そして畑や果樹園などが多い地域では果実や野菜が実っているところ、家屋の場合は軒下や天井裏に潜んでいることが多いです。

見つけた時は絶対に捕まえたり、殺してはいけません。

先に書いた通りハクビシンは害獣に認定されながらも「鳥獣保護法」という法律で守られている動物です。

必ず自治体に報告・対応してもらいましょう。

とはいえ自治体が動いてくれるのを待っていられない!

そんな時はどうすれば良いでしょう?

 

ハクビシンが嫌がる臭いのするものを置く

自然界におけるハクビシンの天敵にオオカミがいます。

ホームセンターなどで販売している忌避剤には、オオカミの尿を原材料に使っているものもあるので、効果は期待できるのではないでしょうか。

また、ハクビシンは刺激臭も苦手です。

木酢液を撒いたり、ハクビシンが嫌いなミントを植えるのも良いでしょう。

 

LEDライトを設置する

ハクビシンは夜行性のため、強い光が苦手です。

侵入経路にセンサーライトなどを設置するとハクビシンが驚いて寄り付かなくなりますが、一定パターンの点灯だと慣れてしまうおそれがあるので、パターンの違う点滅を設定できるものが良いでしょう。

 

 

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ハクビシンの足跡を畑で見分ける方法!見つけた時の対策は?【まとめ】

今回はハクビシンの足跡を畑で見分ける方法、被害に遭わないための対処法をご紹介しました。

「害獣」「保護動物」、相反する肩書を持つ不思議な動物、ハクビシン。

私たちの生活が豊かで便利になっていく半面、野生動物は住処や餌を奪われ、やむを得ず人里におりてくるのだと考えると、うまく共生できる道はないものかとも思います。

まずは私たちの身の安全を考えないといけませんが、むやみに駆除することだけを考えず、どうすればハクビシンたちが人里に寄り付かなくても暮らしていけるのかも考えたいですね。