スミレは閉鎖花でなぜ受粉できるの?開放花との違いや利点と特徴を解説
スミレの花が咲く時期は3~5月ですが、その時期を過ぎてもつぼみができることを知っていますか?
でも、できたつぼみが咲くことはありません。
なぜでしょう。
不思議ですね。
水やりを忘れたから?
肥料が不足しているのでしょうか?
そこで、スミレの閉鎖花のなぜについて調べてみると、面白いことが分りました。
つぼみが咲かない理由は、水やりを忘れたことや肥料不足ではなく、他に理由があることが分ったのです!
つぼみの中で起きていること、それは、種を作っているのです。
そこで、スミレが閉鎖花でなぜ受粉できるのか、開放花との違いやメリット、デメリットについても調べました。
スミレの開花時期にも花を咲かせずに閉鎖花を作る理由についても触れていきます。
ぜひ、スミレの閉鎖花のなぜに触れてみてください。
Contents
スミレは閉鎖花でなぜ受粉できるの?
閉鎖花は、成熟しても咲かない花で、咲かなくても種ができ、確実に種を作ることができます。
スミレは花が咲いた後、ほとんど実を結びません。
その代わり、花の時期が終わると、閉鎖花といって花が咲かないつぼみを作り、その中で種を作ります。
熟した種は弾け飛び、芽を出して増えていきます。
この、つぼみの状態で自家受粉することを、閉花受精といいます。
自家受粉とは、自らの雄花の花粉で、自らの雌花が受粉する、同じ個体内だけで成立する受粉です。
閉鎖花で種を作るメリットは、自家受粉することで、確実に次世代の種を作ることができることです。
それに、種を作ることに費やすエネルギーが、少なくて済むので効率的です。
遺伝子の多様性は望めませんが、確実に競争優位性があります。
そして、デメリットは、弱体遺伝子が引き継がれる危険性があることです。
それに、個体のクローンを作るということは、環境の変化に適応できれば問題ないのですが、適応できない場合は、淘汰される危険性があります。
開放花との違いやメリットとデメリットは?
花を咲かせて、種を実らせる方法のメリットは、他の個体と遺伝子を交換できるので多様性が生まれます。
開放花の特徴は、昆虫などの受粉媒介者の行動を借りて受粉して、遺伝子を交換することで多様化を図ることです。
開放花のデメリットは、受粉が不確実になる危険性があります。
それに、花を咲かせるには、多大なエネルギーを費やします。
メリットは、より広く、多くの場所に、種を移動させる機会に恵まれ、環境の変化に適応できることです。
スミレの開花時期に閉鎖花を作るのはなぜ?
スミレが春の開花の時期に、閉鎖花ばかり作るときは注意が必要です。
3~5月、スミレの花が咲く時期に、花が咲かない場合は、今、置かれている環境が合わない可能性があります。
スミレは、半日陰の場所でも、逞しく成長する植物です。
それなのに、春の開花の時期に、閉鎖花ばかりをつける時は、環境が合わない可能性があります。
例えば、鉢植えの場合だと、根詰まりを起こしている可能性がありますので、植え替えてあげましょう。
スミレには、開花の時期に花を咲かせることを止め、閉鎖花を作り、子孫を残そうとする強さがあります。
なので、閉鎖花ばかりが出てくるときは、スミレを植えた環境を見直すことをおすすめします。
スミレは閉鎖花でなぜ受粉できるの?開放花との違いや利点と特徴を解説【まとめ】
スミレの花の時期が過ぎても、つぼみを作ることを、なぜだろうと不思議に思っていました。
できたつぼみは、花が咲くことはないですが、つぼみの中で種を作っていることに驚きました。
花は咲くのが当たり前だと思っていましたが、自らが置かれた環境が合わないときは、花を咲かせることを止め、閉鎖花を作り続け、子孫を残し、生き残るために頑張っていることを知り、心を打たれました。
可憐な姿の裏に、強い姿を持つスミレの花は素敵ですね。