ベタが泡巣を作る条件と理由は?対処はどうするの?飼育法のポイントも解説
鮮やかな色のヒレをユラユラとさせて優雅に泳ぐベタの姿はとても癒されますよね。
コロナ禍でリモートでの勉強や仕事が増えてペットを飼いはじめた人も多いのではないでしょうか?
グラスでも飼えるといわれるくらいベタは比較的に飼いやすく、初心者にも扱いやすいといわれる熱帯魚です。
そんなベタですが、飼いはじめて水槽のフチやヘリに無数の泡を見つけたことはありませんか?
水も換えたばかりなのにどうして?
病気?
と心配になりますよね。
安心してください。
これはベタの泡巣といわれるもので、病気ではありません。
むしろベタが元気な証拠でもあります。
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この記事ではベタが泡(泡巣)を作る理由から、ベタが泡巣を作る条件を解説していきます。
泡巣の正体は一体なになのか、そして泡巣への対処はどうすればよいのか。
取る、壊す、そのままにしておくべきなのか、ベタの基本的な飼育法まで解説していきます。
Contents
ベタが作る泡の正体とは?
ある日、水槽を覗いてみるとそこには無数の泡・泡・泡。
何かの病気かと心配になりますが、これはベタの習性で泡巣といわれる産卵床です。
ベタの卵や稚魚のためのベッドですね。
ベタのオスは実はイクメンなのです。
この泡巣はオスが早くて生後6か月頃から作りはじめるようになります。
なんと、元気な成熟したオスはメスがいない状態でもひとりでこの泡巣をせっせと作ります。
なんだか健気ですね。
なのでモコモコとした泡が水槽のフチにへばり付いていても、びっくりしないでくださいね。
ベタが泡巣を作る条件とは?
オスのベタの健康状態を表すバロメーターでもある泡巣ですが、泡巣を作る条件はどんなものなのでしょうか。
以下にまとめてみました。
水温は高めがベスト!
ベタは熱帯性気候のタイが原産の魚です。
そのため高めの水温で飼うことがおすすめされています。
飼いやすいといっても“熱帯魚“ですもんね。
ベタのオスの繁殖期は春から夏といわれております。
ですが、水温が28℃くらいに整えられていれば、季節に関係なく泡巣は作られます。
水流を抑えよう
ベタはもともと止水といわれる水の流れがないところで生息していますので、なるべく水流のない状態を作ってあげてください。
せっかく作った泡巣も泡なので、強い水流があるとすぐに消えてしまうどころか、ベタにとっても負担になってしまいます。
また、ベタはエラの他にラビリンス器官という呼吸器官を持っており、空気中から酸素を取り込むことができるのでエアーレーションがなくても飼育が可能です。
ベタのストレスの原因にもなってしまうので、なるべく水流がない状態を作ってあげてください。
自分の縄張りを意識させる
ベタは“闘魚”と呼ばれるほど縄張り意識がとても強い魚です。
特にオスはメスと比べてその傾向が強くでます。
オスは自分の縄張りの中に泡巣を作ります。
つまり縄張り意識が薄いと泡巣を作らないことがあるということです。
ベタに縄張りを意識させるにはどうしたらいいでしょうか。
方法としては簡単です。
鏡で自分の姿を見せてあげるのです。
そうするとベタは他の自分の姿が他の個体であると誤解し、エラやヒレを広げて威嚇するフレアリングという行動をします。
これがまるでダンスをしているようで美しいのです。
このフレアリングをさせることで、縄張りを意識させることとなり泡巣を促すことができます。
常に満腹状態にさせる
これは主に繁殖に適した個体に育てるために良いとされている方法で“飽和給餌”というエサの与え方があります。
一度に食べきれる量を数回に分けて与える方法で常に満腹状態にさせる方法を指します。
こうすることでベタの成熟を促進させることがでるのでベタが泡巣を作る条件のひとつにもなります。
ベタが泡巣を作ったらどうしたらいいの?
では、ベタが泡巣を作ったらどうしたらいいのでしょうか。
特にその対処として、取る?、壊す?、そのままがいいの?
とどうするか悩みますよね。
結論としては、どれも正解です。
ベタのオスはかなりの頻度で泡巣を作りますので、泡だらけになってしまうこともあります。
見た目が気になるようなら、取ってしまっても壊してしまっても問題ないです。
水換えをおこなってもなくなってしまいますしね。
もちろんそのままにしておいても問題はないです。
ただ、泡巣はベタの健康状態をチェックする上でも大事な条件なので、自分の飼っているベタの泡巣の頻度が変わっていないか、どの程度作っているか確認するためにも、定期的に取ってしまった方が良いかもしれませんね。
ベタの飼育法のポイントは?
ここまでベタの泡巣とベタが泡巣を作る条件をみてきました。
ベタの健康にとって泡巣は大事な条件であることは理解いただけたと思います。
ここからは、ベタの健康的な状態を維持するためにも基本的な飼育法をもう一度おさらいしてみましょう。
単独飼いをしよう
泡巣を作る条件でも述べた通り、ベタは非常に縄張り意識の強い魚です。
特にオスは縄張り争いから相手をボロボロにしてしまうほど、激しい気性を持っています。
このことから“闘魚”とも呼ばれるほどです。
これは相手がメスであっても同じなので繁殖の際は十分注意が必要です。
なので、ベタのオスは必ず単独飼いをしましょう。
一方、メスは多頭飼いが可能ともいわれますが、個体によってはオスと同じくらい縄張り意識の強いものもいるので、ケンカの際に隠れられる水草や隠れ家を入れてあげるなどの工夫をしたうえで、お互いの相性をよくみてあげましょう。
水の温度
ベタの飼育に適した水温は25℃~28℃といわれています。
ベタは熱帯性気候のタイが原産の熱帯魚です。
冬は15℃を下回らないように、夏は35℃を超えないようにしましょう。
この最低・最高の温度はあくまでもベタが生きていける水温です。
25℃から28℃になるよう冬場はヒーターで、夏場はエアコンなどで水温管理をしてあげましょう。
水質について
ベタは弱アルカリ性から弱酸性の水質で飼育可能です。
ベストは中性から弱酸性といわれています。
ベタはもともと沼や池に生息している魚ですので、水質悪化に強いです。
これが幅広い水質に耐えることができる理由です。
他の熱帯魚と比べて初心者が飼いやすい魅力のひとつでもあります。
結局ベタはグラスでも飼える?
おしゃれなワイングラスやボトルで泳ぐベタの姿を目にしたことはありませんか。
水質悪化に強く、エアーレーションがなくても飼育可能なことからグラスでも飼えるともいわれますが、長く健康に飼育するには不向きです。
もちろん小さな容器でも飼育はできますが、初心者にはかなりハードルは高いです。
グラスでは冬場の温度管理が難しく、簡単に水質も悪化しますのでそれだけ水換えが必要となり管理が大変です。
初心者の方は最低でも10L以上の水量が確保できるといいでしょう。
容器の大きさとしては25cmキューブの水槽がおすすめです。
ベタが泡巣を作る条件と理由は?対処はどうするの?飼育法のポイントも解説【まとめ】
ベタが泡巣を作る条件から飼育法まで解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
ベタが泡巣を作るということはベタが健康である証拠です。
また、ベタは人によく慣れて愛嬌がある魚でもあるといいます。
ベタが泡巣を作る条件を守って長く健康的に飼育していきましょう。