七五三の昔の風習とは?時代や地域による違いを徹底解説!!
お子さんの成長を心から願う七五三。
近年、この七五三は簡素化傾向にあると言えますよね。
神社での祈祷は行わず、とりあえず参拝するだけで済ませるといいう方も少なくはないようです。
また、写真だけを記念に撮って済まし、家族のみで簡単にお祝いをするというご家庭も多いようですね。
しかし、日本は広くまだまだ七五三を盛大にお祝いする地域もあるんです!
昔の風習をしっかりと受け継いでいる3つの地方に焦点を絞り、その詳細をご紹介してみましょう!
Contents
七五三の昔の風習ではもっと盛大に行われていた!
近年の日本では、七五三だけではなく、昔の風習や文化が徐々に簡素化傾向にあると言っても過言ではないですよね。
もちろん、ライフスタイルの変化がある中で、昔の風習も少しずつ現代にフィットした様式に変化することが、悪いと言うわけではありません。
しかし、これまでの日本の昔の風習や文化において、元々どのような根拠に基づき、どういった意味を含み、どのように行ってきたかという歴史を把握しておくことは大切なはずですよね。
そこで、七五三が元々どんなものであったかをざっとお話ししておきます!
七五三は、元々は室町時代の武家が行った儀式でした。
この時代、赤ちゃんが産まれても3歳まで育つ確率はとても低く、子供が成長することは現代とは比較できないほど、素晴らしいことと認識されていました。
そんな中、7歳まで成長してやっと、成人できるかもしれないと親は胸を撫で下ろしたものなんです。
このような時代背景から、七五三はこれまでの成長に感謝しこれからの無事を願うため、とてもとても盛大に執り行われた儀式なんですね。
この昔の風習を受け継いでいる地方は、実はまだまだたくさんあるんです!
七五三の地域による風習の違い
関東地方は他の地域より七五三のお祝いが盛大!?
近年でも、七五三の昔の風習を受け継いでいる地方として、まず挙げられるのが関東地方なんです。
関東地方というと都心をイメージし、どちらかと言えば、七五三が簡素化されている地方なのではないのかとお考えになる方も少なくはないはずです。
しかし!
実は関東地方こそが、七五三を庶民のものに取り入れた場所なんですね。
歴史をなぞると、江戸時代に江戸において5代将軍の徳川綱吉が、体の弱かった息子の徳松が3歳の頃に健康を願って行った儀式が庶民の七五三の始まりとされています。
このことから分かるように、関東地方では七五三は盛大に行われる傾向にあるんですね。
同じ都会でも、関西地方と比較するその差は結構あるようです!
簡素化されている中でも、身内への七五三のお祝いは忘れることなく、しっかりとお祝いの集まりを開かれているご家庭が多いと言われています。
もし、関東地方に七五三を迎えるご親戚がいらっしゃるようでしたら、一報連絡をとるといった心遣いを忘れないようにしましょうね。
北海道でも七五三のお祝いは特別視されている!?
次に、近年でも七五三の昔の風習を受け継いでいる地方として、北海道地方が挙げられます。
北海道は日本の最北端の地域であることから、本州とは異なった文化が浸透していることが多いんです。
しかし、七五三においては関東地方ととても似たところがあるようですね。
極寒の地域であることから、さらに、子供がすくすくと育つということが他の地方よりもさらに困難だったのかもしれません。
それぐらい、子供の成長を祈願する七五三の儀式やお祝いは、昔から盛大に行われていたようです。
近年でも、その感覚は各家族に浸透しているようですね。
なんと!
北海道地方では、雪が降って神社への参拝が難しくなることを考慮し、七五三自体の日程が早められているんです!
一般的に、七五三は11月15日前後に行われるものなんですが、北海道地方では10月15日前後に行われるんですね。
日程を大幅に変えてまでしてしっかりと七五三の儀式を行うところに、この地方の方々が、昔からどれだけこの行事を重視し、特別に考えていたのかが反映されているようです!
九州地方では七五三はちょっと特別なお祝い!?
最後に、近年でも七五三の昔の風習を受け継いでいる地方として、九州地方をご紹介しないわけにはいきません!
それぐらい、九州地方では今でも七五三のお祝いがとても盛大に、そして厳粛に行われているんです。
具体例を挙げてみましょう。
九州地方の熊本県では、なんと七五三は3、5、7歳のお子さんの成長を願うだけではないんです!
この年齢に加えてさらに2歳でもお祝いをします。
七五三ではなく、七五三二・・・。
この風習は現在でも、熊本県において実に一般的であるようです。
また、九州地方の鹿児島県では、7歳のお子さんは年に2回も成長祈願をするようです!
一般的な11月15日の7歳の七五三を祝ったのち、さらに年を越した1月7日にも「七草祝」と呼ばれる特別なお祝いが行われているようですね。
このように、他の地域より回数を増やしてまで子供の成長を祝う九州地方の考えは、今ももちろんしっかりと根付き継続されているんですね!
七五三の昔の風習とは?時代や地域による違いを徹底解説!!【まとめ】
近年、簡素化傾向にある七五三ですが、まだまだ昔の風習を受け継いでいる地方はたくさんあります。
関東地方は、庶民に七五三のお祝いが浸透した地域であることから、近年でも七五三のお祝いが盛大に行われているご家庭が多いようです。
また、北海道地方では、神社への参拝を行いやすい雪の少ない時期に七五三の祈願を行うのが昔からの習わしで、この考えが今も受け継がれています。
さらに、九州地方では、七五三の回数が多く、2歳にも行ったり7歳の年に2度行ったり・・・。
ライフスタイルが変化する中でも、子供の成長を願う親の気持ちは、そう簡単には変わらないものだということがしみじみと感じられますね。