薔薇のべと病の症状は?対処法、お手入れ方法と見分け方を解説
薔薇を育てていると、葉に褐色のいびつな形のシミを見たことはありませんか?
それは、よく耳にする黒星病によるシミだと思っていませんか?
黒星病の場合、シミの形は丸型です。
なので、いびつな形の場合、べと病という病気の可能性があります。
今回は、薔薇のべと病とはどのような病気なのか症状や発生個所や時期、発生しやすい条件にふれながら対処法について解説していきます。
べと病の見分け方やべと病を防ぐお手入れ方法もご紹介していきます。
ぜひ、薔薇のお手入れに役立ててください。
Contents
薔薇のべと病とはどんな病気?
べと病は、薔薇の新葉に発生しやすい病気です。
べと病は、卵菌類に属する原生生物のペロノスポラ スパルサ(Peronospora sparsa)が原因の病気です。
地中に潜んでいる病原菌が、長雨や水やりで葉裏につくと発生し、空気感染で広がっていきます。
べと病は露菌病とも呼ばれ、夜間の湿度が高く、葉が濡れてしまった場合や、朝露が発生したときや、昼夜の気温差が大きい時期に多く発症します。
症状は、主に新葉に出ることが多く、1cm前後の不整形の灰褐色や紫褐色のシミのような斑点が現れます。
2時間で感染、4時間で発病、増殖スピードも早いことから、とても厄介な病気です。
べと病が発生しやすい条件とは?
べと病は湿度が高いと発生しやすい病気です。
べと病が発生しやすい気温は15℃~20℃位です。
他にも湿度が高い、日中と夜間の寒暖の差が激しい、夜露で葉が濡れている、風通しが悪いなどの条件が挙げられます。
べと病は湿度が低い場所では、ほぼ感染は見られません。
逆に気を付けたいのは、梅雨の時期や秋の長雨の時期、昼夜の寒暖差が大きい時期です。
このような時期は、よく観察して葉に異常がある場合はすぐに対処しましょう。
ベと病の症状が見つかった場合どうすればいい?
観察をしていて、症状がある葉を見つけたら、すぐに取りましょう。
べと病の症状が出た葉は、落葉するので症状が軽いうちに取ります。
葉を取ることで、風通しが良くなり、症状が改善することがあります。
薬剤のジマンダイセン水和剤やエムダイファー水和剤は、べと病の予防に効果がありますが、治療効果が高いわけではありませんが、新たな感染を防ぐためにも、殺菌剤を使うのは効果的です。
そして、風通しを良くすることが、最も効果的な対策です。
べと病を防ぐためのお手入れ方法
べと病を予防するためにも、日々のお手入れでの注意点を知っておきましょう。
水やり
葉は濡らさないように、水をかけてください。
そして、打ち水などの、湿度を上げる行為は避けましょう。
栄養補給
肥料が少ないと、べと病は発症するので、肥料を適度に効かせておきましょう。
風通しの良い環境
夜に過湿にならないように気を付けてください。
マルチングも夜は濡れていないように注意してください。
また、葉が混み合い、風通しが悪くなると、べと病が蔓延しますので、葉の整理も効果的です。
つる性バラの場合、誘引しなおすことも効果的です。
べと病と似た症状が出る黒星病との見分け方
べと病と黒星病の症状が似ていますが、症状が出た葉が新葉の場合、べと病です。
黒星病は、糸状菌というカビの仲間が原因の病気です。
糸状菌が雨水の跳ね返りを介して、葉から侵入します。
症状は、葉に黒いシミのような斑点や、丸い黒斑が現れ、やがて、黄色く変色して落葉します。
黒星病は新葉には出ませんが、べと病は新葉に出ますので、症状が出た葉でどちらの病気なのかを判断することができます。
薔薇のべと病の症状は?対処法、お手入れ方法と見分け方を解説【まとめ】
薔薇には、べと病という病気があることが分かりました。
風通しを良くすると、ある程度は防げる病気です。
なので、風通しに注意して、薔薇を育ててくださいね!