すみれの種が飛ぶ仕組みは?白い塊はなに?その秘策とは?
春になると、すみれの花は、道端やアスファルトの隙間など、至るところで見ることができますよね。
そこで1つ疑問が浮かんできます。
すみれは、どのような方法で、道端やアスファルトの隙間にやってくるのでしょうか。
不思議ですよね。
その謎を解くカギは、すみれが子孫を残す戦略にあります。
もともと、すみれは花が咲いた後の花がらに種ができることはありません。
では、種はいつ、どこで作られるのでしょうか?
実は、すみれは花が終わった後も、つぼみを作り続けます。
そのつぼみは、花を咲かせることはなくつぼみの中で種を作るのです。
すみれの種は、熟した種や未熟な種が存在して、発芽する条件が違います。
そこで、すみれは発芽条件が違う種が、より育つように、種を移動させる方法を2つ持つようになりました。
1つめはすみれの種が飛ぶ仕組み、2つめはアリが種を運ぶ方法です。
そこで、すみれの発芽条件や、すみれが種を運ぶ2つの方法について調べました。
すみれの種についている白い塊は一体なになのか、その役割についても解説していきます。
すみれの花を見かけたら、すみれも工夫して頑張っていることを思い出してくださいね。
Contents
すみれの種が発芽する条件は?
すみれの種が発芽する条件は1つではありません!
すみれが発芽するのは、夏から早春にかけてと幅広いですが、それは種の熟し方によって発芽する条件が違うからです。
すみれの発芽に適した時期は、夏から早春にかけてと幅が広く、発芽に適した温度は20℃前後です。
すみれの種は熟した加減によって、発芽する条件が違ってきます。
未熟な状態の種は、発芽しやすく、熟した状態の種は、一度寒さに当たらないと発芽しません。
なので、発芽条件が違う種を、様々な場所に運び、少しでも発芽する種を増やす必要あるのです。
すみれの種が飛ぶ仕組みはどうなっているの?
すみれは、できた種をさやが開く力を使って飛ばすことができます。
すみれは、花が咲いた後の花がらに種はできません。
花が終わった後に咲かないつぼみを作り、その中で種を作ります。
すみれは、花の時期が終わると、閉鎖花(へいさか)といって、花が咲かないつぼみを作ります。
その、つぼみの中で種を作り、種が熟すと、さやは3つに開き、折りたたむ力を利用して、種が飛ぶのです。
種が飛ぶ距離は、およそ50cmです。
この、種が50cm飛ぶこと以外に、すみれは、もう1つの戦略を立てたのです。
すみれの種についた白い塊の秘策とは?
すみれの種を遠くまで運ぶために、白い塊を使いアリに運んでもらっています。
アリに種を運んでもらう方法の鍵は、すみれの種についている白い塊にあります。
白い塊は、エライオソームという物質で、アリにとって栄養満点のごちそうです。
その方法とは、アリは、ごちそうのついたすみれの種を巣まで運び、種についた白い塊を取って運び込むと、種は巣の外に捨ててしまうのです。
すると、すみれの種は、そこで芽を出し、成長する仕組みなになっているのです。
このように、すみれにとっても、アリにとってもメリットがある方法で、種をより遠くまで運んでいるのです。
すみれの種が飛ぶ仕組みは?白い塊はなに?その秘策とは?【まとめ】
すみれの種には、熟した種と、未熟な種があり、発芽条件が違うことが分かりました。
そして、発芽する条件が違う種をより多く、そして遠くに運ぶ方法として種が飛ぶ仕組みを作り、その他にも、種をアリに運んでもらう方法を持つようになったことが分りました。
すみれの種についている白い塊には、すみれにとっても、アリにとってもメリットがあるものでした!
すみれの花を見かけた際は、すみれには子孫をより多く、遠くに残す方法をつくり出し、頑張って咲いていることを思い出してくださいね。