コスモスは合弁花?それとも離弁花?知られざる花びらの秘密を暴きます!
「コスモスが好き、大好き!」
「もういっそ、コスモスオタクになりたい!」
このページに辿り着いたあなたは、そんな強い願望をお持ちの方だとお察しします。
本当にありがとうございます!
コスモス愛好家の私は嬉しい限りです。
さっそくですが、今回は少し学術的なお話をしましょう。
コスモスはもともとメキシコの高い山に自生していたのですが、どのように種がつくのか、花の構造はどうなっているのか、など不思議に思いますよね。
それらの謎を分かりやすいようにかみ砕いて説明するので、軽い気持ちで読んでみてくださいね。
Contents
コスモスはどうやって種をつけるの?
コスモスに限らず、花の中心にはめしべとおしべがあります。
めしべの「め」は雌と書き、おしべの「お」は雄と書きます。
花にも性別があり、1つの花に異性が混在しているわけですね。
花が種をつけるには、おしべの先端にある花粉がめしべにつかなければなりません。
これを受粉(じゅふん)といいます。
「同じ花に存在しているなら、ほっといても種が出来るのでは?」と思いますよね。
しかし、花は単体で種をつけることが出来ないのです。
では、どうやって受粉するのでしょうか。
その役割を果たすのは、ずばり、ミツバチや蝶です!
おしべの付け根、つまり花びらの生えている根元には、蜜腺(みつせん)という、甘い花の蜜が通っている腺があります。
ミツバチや蝶は、ここから花の蜜を吸って生きているのですが、そのためにはおしべの下へ潜り込まなければなりません。
その際に、ミツバチや蝶の身体に花粉が付き、その花粉がめしべに付くことによって、花が受粉するという仕組みです。
彼らは花にとって、なくてはならない存在なのです。
植物の花びらは、1枚ずつ離れているもの以外にもあるの?
「コスモスの絵を描いて」と言われたら、誰もが、丸を描いてその周りを花びらで囲うでしょう。
私もそうです。
このように、花びらが1枚ずつ離れている花を離弁花(りべんか)といいます。
女性の方は、これで花占いをやったことがあるのではないでしょうか。
一方で、花びらがつながっている花を合弁花(ごうべんか)といいます。
アサガオやツツジなどがイメージしやすいでしょう。
この2つの違いは、花びらがつながっているか否かという特徴だけです。
それによる優劣もありません。
強いて言えば、花が枯れる際、離弁花は花びらが1枚ずつ散るのに対し、合弁花は花がまるごとしおれていきます。
地面にまるごと枯れた花が落ちているのを見ると、合弁花は悲しい感じがしますね・・・。
コスモスは合弁花?それとも離弁花?
さて、ではコスモスはどちらの花でしょうか?
ここまで解説を見たあなたならもうおわかりですよね。
「離弁花でしょ!」
・・・ごめんなさい、はずれです。
コスモスはシンプルに見えて、実は複雑な構造の弁をした合弁花なのです。
私も説明が不足していましたね。
そもそも、一般的にコスモスの花びらだと思っている部分は、実は花びらではありません。
本当の花びらは、中央の黄色い部分なのです。
この部分は管状花(かんじょうか)といいます。
花粉と勘違いされがちですが、これはコスモスがキク科であることに起因しています。
タンポポなどのキク科の植物は、中央に花が密集している特徴があります。
花びら1枚1枚が独立しているように見えますが、実は中央でつながっているので合弁花なのです。
キク科の花=合弁花と覚えると良いでしょう。
じゃあ、コスモスの花びらは何枚なの?
正確には、5枚です。
先述した、花の中央にある本当の花びらは、よく見ると5枚あります。
ただし、世間では、外側にある8枚のものを花びらだと思っている人が多数なので、よほどマニアックな方でなければ、そう思っていても良いと思います。
コスモスは合弁花?それとも離弁花?知られざる花びらの秘密を暴きます!【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回は、コスモスの構造や、種がつく仕組みについて解説しました。
いたってシンプルな花に見えますが、実はこんなに複雑なつくりをしているのですね!
自然の神秘を感じると同時に、ひょっとしたらまだまだ秘密があるのかも・・!?
なんてワクワクしてしまうのは私だけでしょうか。
皆さんも、コスモスが咲いたら、近くでよく見てみてくださいね。
それでは、良いガーデニングライフを!