菜の花が肥料になるって本当?緑肥の効果にはどんなものがあるの?
菜の花は食用や観賞用の他にも肥料になると聞いたことがありますが、本当なのでしょうか?
植物には、緑肥(りょくひ)といって肥料になる植物があります。
主にマメ科やイネ科の植物が利用されていますが、菜の花も緑肥として栽培されています。
緑肥は、肥料だけではなく、土壌を改良する効果や殺菌効果があります。
さて、どのような効果なのでしょうか。
菜の花が肥料になる、見込める効果を徹底的に調べました。
ぜひ参考にしてください。
Contents
植物を育てるのになぜ肥料が必要なの?
庭や畑の植物に肥料が必要な理由は、植物を品種改良した結果、より多くの養分を必要とするようになったからです。
自然界の植物は、肥料がなくても育ちます。
その理由は、動物の排せつ物や昆虫の死がい、落ち葉が腐り、植物の養分になるサイクルがあるからです。
しかし、庭や畑の中では、このサイクルがありません。
それに、人はよりよい品種を求め植物の品種改良をした結果、植物は育つためにより多くの養分を必要とするようになりました。
その結果、植物が生育するために不足する養分を人工的に補う必要がでてきました。
それが肥料なのです。
菜の花はどんな肥料になるの?
菜の花は食用や鑑賞用だけではありません!
緑肥と呼ばれる肥料になるのです!
畑に植えてある菜の花は、鑑賞用ではなく、肥料にもなります。
その理由と方法とは?
畑に栽培された菜の花は、土と一緒に耕すことで、肥料になります。
この肥料のことを、緑肥(りょくひ)といいます。
植物を栽培して収穫すると、土壌の中の肥料成分の不足や、窒素や微生物のバランスが悪くなることがあります。
これらを回復させることが、緑肥の大きな役割です。
緑肥の効果は肥料だけではない!?
土壌改良の効果
緑肥の効果は、土壌改良の効果もあります!
菜の花を緑肥にすると、土壌の団粒化にも効果があるので土壌改良の効果もあります!
作物の生育に適した土は、土壌が団粒化しています。
土壌の団粒化とは、土壌粒子が、小粒の集合体を形成している構造のことをいいます。
だんご状になった大小の土のかたまりが、バランスよく混ざり合うことで、スキマがたくさんできます。
すると、土が柔らかくなり、通気や排水に優れ、有用微生物が多く繁殖するようになるので、作物がよく育ちます。
反対に、作物の成長に不向きな土壌とは、土壌の粒子が集積して詰まった状態で、単粒構造といいます。
単粒構造は、空気や水の透過性が悪く、根が伸びにくいので、酸素不足を起こしやすくなります。
緑肥の土壌改良の効果は、他にも透水性の改善や病気や害虫を抑える効果などが挙げられます。
殺菌効果
菜の花の一種チャガラシの殺菌効果とは?
チャガラシに含まれる辛味成分グルコシノレートはセンチュウに効果アリ!
菜の花の一種に、チャガラシという植物があります。
そのチャガラシに含まれる辛味成分グルコシノレートが土壌中で分解されると、イソチオシアネートというガスに変化します。
イソチオシアネートには、センチュウの発生を抑制する効果があります。
センチュウは難防除害虫に挙げられていて、農作物の収量低下や品質不良に大きな被害を及ぼす、とてもやっかいな害虫です。
センチュウは一度発生すると駆除が難しいといわれています。
センチュウの被害には、生育不良や葉枯れ、株の枯死などが挙げられます。
緑肥は、植物を植える土に1か月以上前に作業をします。
まず、チャガラシの茎や葉をハサミで細かく切ります。
次に土の天地返しをしながら、切ったチャガラシを土の中に入れます。
菜の花が肥料になるって本当?緑肥の効果にはどんなものがあるの?【まとめ】
菜の花は、食用や観賞用の他にも、肥料になることが分かりました。
他にも、土壌改良や殺菌効果の働きがあることも分かりました。
菜の花は肥料になります。ぜひ使ってみてくださいね!