お盆にろうそくを48本並べる風習って知ってる?

2022年3月10日

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お盆というと、単に長い休みをイメージする方が多いかもしれませんね。

しかし、このお盆は日本の特別なお休み。

昔から個人の魂が戻ってくるとされ、家族みんなが集まる特別な日とされています。

 

 

近年、お盆の供養が簡素化されていますが、まだまだ古い風習をそのまま引き継いでいるご家庭もあるんです。

お盆に48本ものろうそくを灯すという風習があると知り、その詳細について詳しく調べてみました。

なかなか興味深いものですよ・・・。

是非、お盆の豆知識としてお楽しみ下さい!

 

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日本特有の行事!お盆の風習はさまざま!

皆さんのご家庭では、お盆はどのように過ごされていますか?

特になにもせず、連休を思う存分楽しんで過ごすという方ももちろんいらっしゃると思いますし、お墓参りをしたり、供養で親戚一同が集まるため田舎に帰省する方もいらっしゃるはず・・・。

実は仏教において、お盆は古くより故人の魂が戻ってくる1年で唯一の日と考えられています。

そのため、仕事などを休んで特別に家族みんなが集まり、お供えをし、お経をあげ、集うというのが最もポピュラーな過ごし方だったんですね。

しかも、お盆の風習は様々!

地域や宗派によって、時期が異なったり、お供えの品が異なったり・・・。

このような違いがある中で、とっても興味深いお盆の風習があるんです!

ろうそくが48本というのがポイントです・・・。

この独特な風習について、次項から詳しくみていきましょう!

 

 

ずらっと並んだろうそくが48本・・・これは何?

お盆が、ご先祖様が帰ってこられる唯一の日とされていることは、すでにご理解いただけていると思います。

故人、ご先祖様の供養というとお墓参りや法事などを思い浮かべますよね・・・。

その時に使用するものといえば、お線香や数珠、ろうそくに仏花などなど・・・。

こういった知識から、ろうそくがお盆に登場することはなんとなくイメージできるかもしれません。

しかし!

気になってくるのは、その数の多さですね。

しかも、48本と決まっていることもとっても興味深いところです。

想像してみて下さい!

ろうそくがずらっと部屋の中に48本も並んでいる光景を・・・。

なんだかホラーな匂いがしますよね!!

何も心配することはありません!

奇妙なカルト教団のお祭りでも儀式でもありません。

このお盆にろうそくを48本灯すことを、仏教用語では「四十八灯呂」と呼ぶんです。

 

 

お盆にろうそく48本は「四十八灯呂」!

「四十八灯呂」は、日本の一部の地域で未だ行われているお盆の供養方法の1つです。

特別な地域でのみ行われているため、あまり知られていないんですね。

八戸を中心とする岩手県の北部と、京都の一部の地域でのみ行われていることが分かっています。

この「四十八灯呂」は、個人が亡くなってからの3年間のお盆にのみ行われるものであることから、なかなかその光景を目の当たりにすることは少ないのではないでしょうか・・・。

ろうそくの立て方はそのご家庭に宗派や、地域によってさらに異なるようです。

そのまま、お供えの棚にろうそくをずらっと48本不規則に並べている場合もあれば、3段に組み立てた専用の木製ろうそく立てを使用する場合もあります。

集まった親族にそれぞれろうそくに火を灯してもらうことで、亡くなったばかりの故人を偲ぶんです。

お盆中、集まった親族みんなでこの蝋燭の火の番をしながら、お酒や食事をいただき、故人についてみんなで語るんですね。

 

 

何故ろうそく?48本!?

さて、このお盆に限られて地域で行われている「四十八灯呂」の意味やだいたいの行い方が分かったところで、なぜろうそくに火を灯して用意するのかという疑問が浮かんできます。

これは、亡くなって3年以内ですと、まだ故人もあの世では新米なので、お盆にこの世に帰ってくるには道標が必要だと考えられていることが根底にあるようですね。

もう1つ!

なぜ蝋燭が48本なのかということについて触れてみましょう!

この数の多さと、中途半端な数字がなかなか気になるところですよね・・・。

しかし逆に、この48という数字にピンときた方もいらしゃるかもしれません!

実は、阿弥陀仏がまだ修行中で法蔵菩薩と呼ばれていた頃に、仏になるために修行をしたんですが、この修行に先立って立てた願いが48個あったとされているんです。

これを仏教用語では「本願」と呼びますので、詳細がどうしても気になる方は一度調べてみるといいでしょう。

とにかく、「四十八灯呂」のろうそくの数には、この「本願」が由来していると考えられますね。

 

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お盆にろうそくを48本並べる風習って知ってる?【まとめ】

近年お盆の行事は簡素化されている傾向にはありますが、まだまだ各地域において様々な風習が行われています。

その代表とも言えるのが、「四十八灯呂」!

岩手県北部や京都の一部の地域で、初盆から3年間だけ、お盆にろうそく48本を灯して親族が集う行事です。

故人がこの世に迷わず帰ってこれるように、ろうそくの火を灯して案内するんですね。

また、48本というろうそくの数は、阿弥陀仏の本願に由来していると言われています。

故人を偲ぶ心をしみじみと感じさせられる、なかなか興味深い風習ですね。

お盆

Posted by miki