元旦のお雑煮は男が作るもの?地域ごとの違いや風習を徹底解説!

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日本のお正月といえば、誰もがお餅を雑煮にして食べるものです。

雑煮とは、一般的に餅が入った汁物のことをいいます。

では、皆さんは雑煮というとどんなものを想像するでしょうか。

角餅、丸餅、すまし汁、小豆汁、味噌仕立てといろいろな種類があり、そこに地域ごとの具材の違いを合わせると100種類以上の雑煮が全国各地に存在するようです。

これだけでも驚きなのですが、さらに元旦に食べる雑煮には「男が作る」という一見不思議な風習が存在します。

なぜなのでしょうか。

 

 

今回は元旦の雑煮は男が作るという風習について解説します。

地域毎の雑煮の特徴や違いについてもご紹介します。

 

 

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お雑煮の由来とは

まず、雑煮とはいったい何なのか見ていきたいと思います。

単純に言ってしまえば元旦を含む三が日に食べる餅が入った汁物のことを言うのですが、その由来は何なのでしょうか。

 

雑煮のルーツ

もともとお雑煮のルーツというのは、平安時代に宮中で元旦の儀式の後に食べた、烹雑(ぼうぞう)に由来すると言われています。

その内容は菱形のお餅と大根などでした。

また地方によっては神饌(しんせん:神様へのお供え物)といって、大晦日に穀物や餅を神様に捧げ、それを元旦に年男が組んだ若水で煮て食べる風習があるのですが、これが雑煮になったという説もあるようです。

よってこのことから今でも雑煮は男が作るものとされているところもあるようです。

 

神道が由来という説も

また、このお正月の宮中儀式については以下のような説があります。

そもそもお正月というのは、豊作の守り神、祖霊と考えられている年神様を我が家にお迎えして祝う、大切な行事なのです。

この年神様をお迎えするにあたり、各家庭ではお餅や収穫物をお供えし、そのお供え物を大晦日の夜にささげていただく「直会」という酒宴が開かれていました。

この直会で、神にお供えしたお餅や収穫物を、一つの鍋で煮込んだ汁がお雑煮の起源だとする説も存在します。

 

 

元旦の雑煮は男性が作るもの?

ではなぜ、元旦に食べる雑煮は男が作るものとされているのでしょうか。

本項ではそれについて解説します。

神道の古い教えで、元旦の神事はすべて男性がやるという風習があります。

その風習の一つに「若水を汲む」というものがあります。

若水とは新年に初めて汲む水のことで、これを飲むと1年の邪気を払うことが出来ると言われているのです。

これを井戸から汲み、神棚に供えるのが男性の仕事だったそうです。

また一説にお雑煮というのは元来、武家社会で、餅や野菜、乾燥食品などを一緒に煮込んだ料理だったという説もあります。

武士が作る料理ということからも「男が作る」という習わしが生まれたのかもしれません。

また地域によって具材や味付けが違うのも、当時の武将の好みを反映したものであるからという説があります。

 

 

関東風と関西風の雑煮の違い

雑煮には大きく分けて関東風、関西風の2種類があります。

それは丸餅を使うか角餅を使うかなど違いは多岐にわたります。

本項では、東西および地域によって違う雑煮をご紹介します。

 

関東風の雑煮

武家が社会の中心だった関東では「敵をのす」という縁起担ぎから、のし餅を四角く切った角餅を入れるという文化があるそうです。

また、雑煮の具に多い菜っ葉や鶏肉は「名(菜)を取る(鶏)」「名(菜)をあげる」、里芋は、親芋から子芋、孫芋とできることから「人を束ねる頭になるように」に通じるのだそうです。

 

関西風の雑煮

関西は、白味噌仕立ての上品な味付けです。

その形が”円満”を意味する丸餅を使います。

具には海老芋や色の濃い金時ニンジンなどの京野菜を使う家庭が多いとのことです。

 

 

地域毎の雑煮の違いや特徴

 

鶏ガラだし雑煮(北海道)

北海道のお雑煮は鶏ガラベースで、焼いた角餅が入っており、具材は鶏もも肉、大根、にんじん、ごぼうの千切りなど。

砂糖が入っていて甘いのも特徴。

 

宮古くるみ雑煮(岩手県)

煮干しだしの汁に焼いた角餅を入れた雑煮。

具だくさんで鶏もも肉、高野豆腐、大根、にんじん、ごぼう、いくらなどを使用しています。

 

白味噌あん雑煮(香川県)

入りこのだし汁で餡餅を煮て、白味噌で仕立てた雑煮です。

具材は里芋、金時にんじん、大根など。

餡餅から小豆あんが溶け出して、独特のおいしさなのが特徴です。

 

ブリ雑煮(福岡県)

別の鍋で煮た丸餅をあご(干しトビウオ)のだし汁に入れたもの。

具材はブリ、焼き豆腐、かつお菜(高菜の一種)、干ししいたけ、かまぼこなどを使用しています。

 

 

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元旦のお雑煮は男が作るもの?地域ごとの違いや風習を徹底解説!【まとめ】

今回は、日本人なら元旦には必ず食べる雑煮について、その風習や習慣についてご紹介しました。

筆者は正月の雑煮は男が作るものだなんて知りませんでした。

普段正月が来るたびに何気なく食べていた雑煮にこんな風習があるということをしって日本の伝統の奥深さを改めて知った次第です。

よって、来る正月には自分で雑煮を作ることに挑戦してみたいと思いました。

読者の中にも筆者と同じように、まだまだ知らない風習がおおいのではないかと思います。

よってこの記事を読んだ男性が、お正月に雑煮を作るようになると筆者はうれしいです。

元旦

Posted by miki