元旦に水に触れない理由は?縁起の良い水に関わる風習もご紹介!
年の初めのお正月は老若男女問わずおめでたいものです。
大晦日中に掃除、洗濯を済まし、歳神様を迎える準備をして新しい年を迎えます。
そうしてお正月は福を呼び込んでゆっくり過ごすというのが正しい3が日の過ごし方と言えるでしょう。
よって、このような過ごし方が推奨されるので、元旦からの3が日は水に触れない期間として水仕事がタブーとされています。
そこで今回はこの事柄を少し掘り下げて、なぜ元旦は水に触れない期間になっているのかその理由や、水に触れてしまったらどうしたらいいのかを解説しようと思います。
Contents
元旦に水に触れない理由は?
一般的に元旦は水に触れない、触ってはいけないといわれています。
なぜでしょうか。
それは元旦に水を使うことでせっかくお正月に家に来てくださった歳神様が持ってきた福を流さないためだと言われております。
具体的には台所、お風呂、トイレの掃除、またはお風呂に入ることも水を流すのでNGな行為になります。
(お風呂については次項で説明します。)
とはいうものの、普段生活しているとどうしても水は使ってしまいます。
トイレの水を流す、手を洗う、床を汚してしまった等、水を使わざるを得ないやむを得ない事態というのは発生してしまいます。
そういう場合は必ずしもタブーにこだわりすぎることもないかもしれません。
無理のない範囲でゲンを担いでいいお正月を過ごしましょう。
元旦にお風呂に入ってはいけない理由は?
また元旦はお風呂に入ることもよくないと言われています。
その理由も水に触れないという伝統的な風習にあります。
本項ではその理由について説明します。
福を流さないため
一年の福を呼び込む日である元旦にその福を水で洗い流してしまわないようにと言う理由から、お風呂に入らない習慣があります。
かまどの神様
昔の家庭ではお風呂を沸かすためにかまどに火を入れる必要がありました。
よって元旦はかまどの神様を休ませるためお風呂に入らないという家庭も存在します。
主婦の休息
正月は家庭の女性も休んで過ごせるように火を使った料理や、お風呂を沸かす、そして掃除をすることまで家事の全般を避ける風習があります。
以上の三つの理由から、元旦の日にはお風呂に入らないという風習が成り立っています。
しかし現代では、薪などを使って火をおこす家庭はほとんどありません。
多くの家庭では、元旦でもこのような風習を気にせず元日にお風呂に入る家庭も多いです。
それでも、伝統的なゲンを担ぐ風習を守って元日はお風呂を避ける家庭もあります。
このような風習や伝統を大切にする文化は今でも多様な形で受け継がれています。
縁起の良い水に関わる風習とは?
前項までは元旦に水に触れない理由と言うことでそのタブーについてご紹介してきました。
一方で、縁起の良い水に関わる風習もあります。
本項では元旦の早朝、その年のいちばん最初に汲む水。
通称「若水」についてご紹介します。
元旦に汲む水「若水」とは?
「若水」とかいて「わかみず」と読みます。
若水というのは「元旦の早朝、その年のいちばん最初に汲む水」のことです。
若水は地域や家庭によって呼び方が違い、「初水」、「福水」、「一番水」等と呼ばれます。
その昔は元旦の早朝にこの水を汲みに行ったものですが、水道が張り巡らされている現代では、水道水やペットボトルの水も「若水」とされています。
若水の使い方
元旦に汲んだ若水は、まずは神棚に飾り歳神様にお供えします。
神棚にお供えした後は若水を沸かしてお茶をいれたり、お雑煮を作るのに使うといいと言われております。
元旦に水に触れない理由は?縁起の良い水に関わる風習もご紹介!【まとめ】
今回は、元旦に水に触れない理由として、掃除や選択など水仕事をしてはいけない理由や、お風呂に入ってはいけない理由について解説してきました。
元旦およびお正月の3が日に水を使ってはいけない理由は、主にいつも行っている家事もお正月くらいはゆっくりしましょうという意味が込められていると行っても過言ではありません。
このような伝統の風習も意味をしるとあたたかいものに思えますね。
ですが、実際は、お正月でも料理をしなければいけなくなったり、絶対、水を触れないというのは無理がありますので無理のない範囲で伝統に敬意を払い、のんびりとお正月を過ごすのがいいでしょう。