水仙と日本水仙の違いは?仲間の品種の見分け方と特徴をご紹介!
濃緑の葉に、白と黄のコントラストが美しい花をつける水仙。
水仙と聞くと、皆さんはこの花を思い浮かべますよね。
しかしこの水仙は、厳密には「日本水仙(ニホンズイセン)」という種類の花なのです。
では、水仙と日本水仙はどのように異なるのでしょうか。
今回は、この二つの違いについて解説します!
そもそも水仙とは?
水仙とは、地中海地域を産地とした多年草の球根植物で、耐寒性があり、海岸等の水辺に自生します。
水仙というのは中国でついた名前で、本来の学名は「ナルキッソス」といいます。
これはあるギリシャ神話がもとになっていて、ナルキッソスという美青年が、自分に酔いしれながら亡くなっていったという話があり、それを水仙に例えたのでしょう。
水辺に咲き、水面を覗く姿が「自分に見とれている」ように見えたため、「うぬぼれ」という花言葉がつきました。
自己愛を意味する「ナルシスト」も、この言い伝えからきています。
水仙と日本水仙の違いは?
「水仙」は、日本水仙のことを指す呼び名か、あるいは水仙の種類全てを包括した呼び名です。
「桜」にたくさん種類があるのと同じですね。
「桜」は、一般的なソメイヨシノを指すだけではなく、花が重なったヤエザクラ、枝が垂れ下がったシダレザクラなど、全てをひっくるめた総称でもあるわけです。
日本水仙以外の品種として、花の中央にある黄色い部分が前に長く突き出ているラッパズイセンや、はたまたフリルのようになっている洋種の水仙などがあります。
この中央にある黄色い突起は、水仙の種類によって異なるので、区別する際はこの部分を見ましょう。
ややこしい例として、黄色い日本水仙があるのに対し、黄色特有の水仙の品種もあるので、この突起部分の長さや形状で、どの品種か判断できますよ。
洋種水仙とは?
洋種水仙とは、水仙のひとつの名前ではなく、ラッパズイセンを代表とした大ぶりな花の種類を指します。
ラッパズイセンは、中央の黄色い突起がフリル状になっているのが日本水仙との違いで、この突起がラッパのように長いことから「ラッパ咲き水仙」と呼ばれます。
一方で日本水仙はこの突起部分が短く、全体的にコンパクトなので「カップ咲き水仙」と呼ばれます。
花の数が多いスイセンの名前は?
それは「フサザキスイセン」でしょう。
花が密集して咲き、「房(ふさ)」となっていることからこの名前がつきました。
日本水仙との違いは花の数です。
日本水仙は、ひとつの花茎から3つほどの花が咲くのに対し、フサザキスイセンは約8個もの花をつけます。
群生すればものすごい花の数になりますね!
また、フサザキスイセンは日本水仙の原種です。
もとはこれだけ花の数が多かったものが、品種改良されて少なくなったのですね。
豆知識として、フサザキスイセンと日本水仙は花言葉が違います。
日本水仙の花言葉が「うぬぼれ」「自己愛」なのに対し、フサザキスイセンのそれは「記念」「思い出」です。
おそらく、フサザキスイセンの花の数を思い出の数になぞらえたのではないでしょうか。
思い出をたくさん抱えて生きる。
まさに、長い歴史を持つフサザキスイセンならではの花言葉といえますね。
水仙と日本水仙の違いは?仲間の品種の見分け方と特徴をご紹介!【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回は、水仙と日本水仙の違い、仲間の品種であるフサザキスイセンについてご紹介しました。
水仙は現在も品種改良されており、洋種のものは中央の突起部分がまるごとフリル状になっているなど、ユニークな品種がたくさんあります。
西洋・中国・日本と幅広く親しまれる水仙。
この先も色んなエリアに広がっていくかもしれませんね。
それでは、お読みいただきありがとうございました。