五月人形と武者人形の違いとは?その種類と人気のモチーフをご紹介
5月5日は子どもの日。
子どもの日というとすぐに頭に浮かぶのは戦国時代の武者の甲冑を模した、厳めしくも豪華な五月人形です。
そんな五月人形には多種多様な種類があります。
全身を覆う具足そのものである鎧飾り、兜だけの兜飾り、コンパクトに収納できる収納飾りなど、中には自分で被れるものや、戦国時代の武将を模した武者人形などがあります。
今回はそんな五月人形についてその種類や、五月人形と武者人形の違いなどについて解説します。
Contents
知っておきたい五月人形の種類
まずは、五月人形には、どんな種類があるのか見ていきましょう。
一口に五月人形と言っても色々な種類があります。
鎧飾り
鎧飾りは五月人形の中でも特に華やかで、広く知られている有名な人形です。
この鎧飾りには男の子が丈夫で健康に育つことを願う気持ちや、その全身を守るという意味が含まれています。
鎧の形には、主に源平時代の形を模した「大鎧」と戦国時代に主流となった「胴丸鎧」があります。
この五月人形には有名な武将の鎧を模した五月人形も存在します。
兜飾り
こちらも鎧飾りと同様にきらびやかな装飾が施されたものや、名高い武将が神社に奉納されていたものを小さくし、和紙や革で仕立てた「和紙小札兜」と呼ばれるものなど多数の種類があります。
さまざまなサイズがありますので飾るスペースにあわせて選ぶことができます。
収納飾り
収納飾りは、兜などをしまう箱を飾り台にできるという特徴を持った五月人形です。
部屋の収納が少ないなどの悩みがある人にお勧めです。
ケース飾り
兜や太刀、弓などがケースの中に固定されており、出し入れやお手入れも簡単にできる五月人形です。
ケースにはガラス製とアクリル製があります。
五月人形と武者人形の違いとは?
五月人形と武者人形の違いというよりは武者人形は五月人形の一種なのです。
五月人形の中でも武者人形はその名前の通り、昔の武人の姿を模した人形です。
モチーフについては後述しますが、歴史上の武人や英雄、神話に登場する神様などがモデルになっているものがあります。
五月人形の一種、武者人形の意味とは?
さて、武者人形にはどんな意味があるのでしょうか。
一説によると武者人形にはお子様の「身代わり」の意味合いを持ち、災難から守ってくれるお守りの役割を果たすものとして飾られます。
昔から武者人形は厄払いの意味をこめて飾られていました。
厳めしい鎧や兜を身に着けた武者人形は、子どもを災害や、病から守るという願いが強く込められています。
武者人形の人気のモチーフは?
最後に武者人形のモチーフやそれぞれの違いをご紹介します。
定番の武者人形にはどのようなものがあるのでしょうか。
金太郎
金太郎は源頼光の家来、坂田金時という人物がモデルです。
武者人形によくある鎧や兜などは身に着けておらず、「金」の文字が入った赤い前掛けだけをつけた特徴的な姿をしています。
端午の節句に飾る五月人形の中でも人気が高く、元気心優しい男の子に育ってほしいという思いが込められています。
鍾馗
鍾馗は中国の魔除けの神様です。
赤い顔と長い髭が特徴です。
よって魔除けの意味を込めて、子どもを事故から守ってくださいという意味が込められています。
牛若丸
牛若丸は源義経の幼名で武芸に優れた人物です。
神武天皇
神武天皇は初代の天皇で、戦の際に、神武天皇が持つ弓に金の鷹がとまりました。
その輝きに敵は目がくらみ、神武天皇は勝利を収めることができたという伝説があります。
その故事から武勇と平和の象徴として、五月人形として飾られるようになりました。
五月人形と武者人形の違いとは?その種類と人気のモチーフをご紹介【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回は五月人形と武者人形の違いについてご紹介しました。
違いというよりは武者人形は五月人形の一種です。
武者人形はそのモチーフによって、さまざまな願いが込められています。
五月人形に武者人形を選ぶ際はその人物に思いをはせて、自分の子供にどのように育ってほしいかなどを重ねると一層思いがこもった端午の節句になると思います。