お神輿の掛け声「わっしょい」の意味とは?由来や地域ごとの違い
皆さんはお神輿を担ぐ時どのような掛け声をかけるでしょうか。
「わっしょい、わっしょい」や「そいや」、もしくは地域によっては「じょやさ」や「らっせーらー」など、いろんな掛け声があります。
どの掛け声も祭りを盛り上げる際に発する掛け声であり、このかけ声によって、祭りに一体感が生まれ、参加者、観客ともに熱い祭りの空気が作り出されます。
今回はそんな祭りの雰囲気を盛り上げるお神輿を担ぐ時にかける掛け声「わっしょい」の意味や、その他の地方のお祭りでの掛け声もご紹介します。
Contents
もっとも定番のお神輿の掛け声「わっしょい」
まずお神輿を担ぐ時のもっとも定番の掛け声である「わっしょい」について見ていこうと思います。
「わっしょい、わっしょい」はおそらく誰もが耳にしたことがある掛け声なのではないでしょうか?
これは神輿を担ぐ時だけではなく、山車を引くようなお祭りでも一般的によく聞かれる掛け声です。
わっしょい、わっしょいと迫力がある掛け声を出しながら担ぐお神輿を見ているのは本当にわくわくします。
そしてこの掛け声は普段の生活の中でも重いものを持ったりするときに発する人がいるほど、広く浸透している言葉です。
しかしそんなよく使われる「わっしょい」ですが、どうしてこの掛け声なのでしょうか。
意外にもその意味や由来というのは知らないものです。
そこで次項では諸説ある「わっしょい」の語源について解説しようと思います。
お神輿の掛け声「わっしょい」の意味とは?
さて、お神輿を担ぐ時以外でも使ってしまう人がいるくらい身近な言葉である「わっしょい」とはどういう意味があるのでしょうか。
その意味にはその由来によって諸説あるようです。
ここではその点を見ていきましょう。
和して背負う説
まず初めに和して背負う説をご紹介します。
重いお神輿をみんなで一つになって背負う。
「和して背負う」これが転訛して「和し背負え(わししょえ)」そして「わっしょい」になったという説です。
「背負う」というのは肩や背中にものを乗せる動作ですし、「しょう」とも発音します。
「わっしょい」と「しょう」という点が関係していそうな有力な説です。
和一処(わいっしょ)説
次にご紹介するのは、みんなで力を合わせるという意味の「和一処」からきているという説です。
この言葉が単純に「わっしょい」になったという考え方です。
和上同慶(わじょうどうけい)説
お神輿を担いで地域を練り歩く「神輿渡御(みこしとぎょ)」では、神様が宿った依り代を神輿に移します。
神輿渡御では、神社から神霊が出てこられたという意味の「和上同慶」という掛け声が用いられたとされます。
そしてこの言葉が転訛したと考えられるのが今日の「わっしょい」であるとする説です。
地域ごとの祭りの掛け声
最後に、地域ごとに特色がある、お神輿を担ぐ時の掛け声についてご紹介します。
全国各地の掛け声もいろいろあって面白いです。
例えば、青森県のねぶた祭りでは「らっせーらー」、山形県の花笠おどりでは「ヤッショ、マカショ」とその地域によっていろいろなバリエーションがあります。
また、お神輿を担ぐ時の掛け声に限って言いますと、東京だけにおいてもいろいろなバリエーションがあります。
例として浅草三社祭などでは「そいや、せいや」、東京都江東区の富岡八幡宮では「もーさ、さーせ」という掛け声でお神輿を担ぐそうです。
ほかにも、お神輿を担ぐ時の掛け声は各神社、地域によっていろいろな種類がありますので、その点に着目してお祭りを見るのも楽しみの一つなのかもしれません。
お神輿の掛け声「わっしょい」の意味とは?由来や地域ごとの違い【まとめ】
今回は、お神輿を担ぐ時の掛け声「わっしょい」の意味やその由来、そして、地域ごと、または祭りごとの掛け声についてご紹介しました。
掛け声の違いはあれど、短い夏を精一杯盛り上げんとする祭りの精神は、古今東西変わりません。
それほどまでに祭りというのは日本人の生活と一体になって体に染みついています。
「わっしょい」の意味や由来、そしてバリエーションを知ることで祭りを一層楽しむことができると思います。
ぜひこの記事を読んで祭りの奥深さに思いをはせてください。