お彼岸の香典袋はどのタイプがおすすめ??
近年、日本の様々な風習が簡素化される傾向にあるとはいえ、まだまだすべての風習がいっさいなくなってしまうということはありませんよね・・・。
その代表例が、お彼岸の香典。
受け取らないというご家庭も多くなっているとはいえ、地域やその宗派などによっては必須という場面もまだまだあるようです。
そこで、香典用の袋ぐらいは常備しておきたいもの!
香典袋の表書きに着目し、どんな場合にも使用できるものはあるのか調べてみました。
大人のマナーとして、是非覚えておくといいでしょう!
Contents
お彼岸の香典袋の表書きは3種類!
昔ながらの日本の風習をしっかりと受け継いでいらっしゃるご家庭などでは、まだまだお彼岸には香典・・・というのは当たり前のマナーと考えられています。
また、先方が香典は受け取らなかったとして、こちらから出向く際には、礼儀作法の1つとして準備だけはしておいた方がいいですよね。
そこで、必要になってくるのが香典を入れる袋!
つまり香典袋です。
近頃では、100均などで手軽に購入できるので、気がついたときに購入し、家にストックしておけば安心です。
しかし、この香典を入れる袋。
表書きの種類がたくさんあるんです・・・。
お彼岸の香典を入れるのに使用する袋の表書きは、「御仏前」「御佛前」「御霊前」の3つ。
いざというときにストックしておくにも、全部必要なのか悩んでしまいます・・・。
次項から、お彼岸の香典袋のストックにはどの表書きがいいのか、徹底的に検証していきましょう!
「御霊前」は使用頻度が低い?
さて、まずは表書きが「御霊前」となっている袋!
これはつまり、「霊」の前に備える香典のための袋というわけですよね・・・。
もちろんお彼岸の香典を入れるためのものではあるんですが、気になるのが「霊」という文字・・・。
この文字から、まだ成仏していないということがなんとなく連想できるはずです。
この表書きが「御霊前」となっている袋は、故人が亡くなられてまだ成仏していない場合にお供えする香典用として使用されるんです!
故人が亡くなられてまだ成仏していない場合とは、仏教の考えでは一般的に、亡くなられてからまだ四十九日を過ぎていないことになるんですね・・・。
お彼岸は毎年ありますので、決まった時期に香典を持っていくことになります。
つまり、この表書きが「御霊前」の袋は、故人が亡くなられた年の四十九日前にしか使用できないわけですので、使用頻度はとても低いことが分かります。
常時ストックしておくほどのものではないと考えてもいいのではないでしょうか!
「御霊前」は使えない宗派もある!
さらに、表書きが「御霊前」となっている袋なんですが、実は四十九日前であっても使用できない場合があるんです!
これには、仏教特有の宗派というものが関係してきます。
つまり、宗派によって「霊」というものについての考え方が異なるんですね・・・。
分かりやすいように、例を挙げてみましょう!
仏教の中で真宗と呼ばれる宗派では、個人は亡くなってすぐ成仏するとされ「霊」そのものの概念がありません。
また、曹洞宗と呼ばれる宗派では、浄土というもの自体の考えがないんです。
このような宗派では、「御霊前」という言葉自体が使用不可ということになるんですね・・・。
前項の内容も含めて、お彼岸の香典のために袋を常備しておくのなら、表書きが「御霊前」となっているものはそこまで必要がないと考えても問題ないでしょう!
「御仏前」と「御佛前」の違い!どっちがいい?
お彼岸の香典を入れる袋には、表書きが「御霊前」以外に、「御仏前」「御佛前」というものもあります。
この残りの2つの違いは何なのでしょうか?
文字の違いは「仏」と「佛」。
実はこの文字は両者とも「ほとけ」という漢字なんですね。
簡単に説明すると、「仏」は「ほとけ」という意味の漢字の新字体。
一方で、「佛」は「ほとけ」という意味の漢字の旧字体になるんです!
意味的には同じですので、実際のところどちらを選んでも問題ありません。
お彼岸の香典を入れる袋のストックを購入しておくのなら、お好みで!
ただ、旧字体の「御佛前」の方が、少し改まった感じがするかもしれませんね。
香典を持っていく先方が目上の方の場合、こちらの方が適しているようにも感じられます・・・。
そこで、香典袋のストックを購入するのでしたら、先方がどのような方であっても渡しやすいように、表書きが「御佛前」となったものをおすすめしておきましょう!
お彼岸の香典袋!こんな便利なアイテムも!
これまでの説明から、お彼岸に香典を入れる袋として、表書きが「御佛前」となったものを常備しておけば、あらゆる宗派に対応しやすく、昔からの風習をきちんと続けていらっしゃるご家庭への香典としても安心して持っていけることは理解していただけたと思います。
ただ、100均や文房具店などに、ちょっと便利な香典袋が販売されているので、こちらもご紹介しておきましょう!
実は、表書きが短冊のような形状になったものが付属されている香典用の袋があるんです。
「御霊前」、「御仏前」、「御佛前」とあらゆるバージョンの短冊が用意されているため、実際に香典を用意する際に適した表書きを選ぶことができるんですね。
表書きが印刷された短冊を水引き部分に挟み込んでおけばOK!
また、裏がシールになっていて、ピッタリと貼り付けることができるタイプもありますよ。
このようなアイテムを、是非取り入れてみてはどうでしょうか。
お彼岸の香典袋はどのタイプがおすすめ??【まとめ】
香典を入れる袋には、表書きが「御霊前」、「御仏前」、「御佛前」と3種類のものがあります。
どんな状況でも対応しやすいものを1つ用意しておくといいですね。
先方の宗派、お彼岸自体の作法や香典についての考え方などを考慮したうえで、最も使い勝手がよさそうなのは、表書きが「御佛前」となった袋ではないでしょうか。
また、表書きが短冊のような形状になったものが付属されている香典用の袋なども、うまく活用することをおすすめします。